ログハウスは生きている

割れやねじれも木が生きている証拠

自然材だからこそ、注意しなければならないこともあります。ログハウスの壁をよく見ると、小さな割れが見つかります。これはいわば木が生きている証。木は、伐採後も生き続けているため、空気中に水分を放出しています。丸太の表面から乾燥が進んでいきますが、表面が乾燥していっても心材と呼ばれる内部まではなかなか乾燥されません。乾燥していくと、表面の木は収縮していきますが内部は収縮しないため、行き場がなくなった木の表面が割れてくるのです。割れと同様に、木全体がねじれる現象が起こることもあります。
割れやねじれをなくすために必要なのが乾燥です。マシンカットログハウスでは、ログ材を大きな乾燥室に入れて、100度以上の温度(Fログの場合)でじっくり時間をかけて乾燥させていきます。また、ハンドヒューンログハウスは乾燥室の中に入らない大きさのため、多くの場合、屋外で1年ほど自然乾燥をしてから使用しています。
それでも多少の割れが生じることがあります。貫通割れは問題がありますが、例え心材まで届くような割れでも、強度上はまったく問題ありません。むしろ、割れは、無垢材が伐採後も生きている証と考えてもいいでしょう。

セトリングとは

セトリングとは
丸太1本で約1〜1.5cm沈み、ログ壁全体で8〜10cmほど沈む。
ログハウスではセトリングという現象が起こります。これは、乾燥によるログ材の収縮と丸太そのものの重さにより、ログ壁が下がってくる現象です。一般的に樹齢が長い丸太ほどセトリングは起こりづらいといわれています。なぜなら、セトリングは主に辺材の部分に起きる現象であり、樹齢が若い木ほど辺材の部分が多く占めているので、セトリングが起きやすいのです。
セトリングがいつごろ終了するかは、気候条件、暖房時の条件、空気の乾燥状態などによって変わってきますが、一般的には最初の1〜3年で70〜80%は終了し、以後、ゆっくりと時間をかけて沈んでいきます。空気が乾き、暖房もかける冬の方が夏よりもログ材の乾燥が進み、セトリングも進行していくといわれています。
ログ材の種類によってもセトリングの度合いは変わり、ある程度、材を乾燥させてから組み上げるマシンカットログハウスと比べ、太くて乾燥しづらいハンドヒューンログハウスの方がセトリングが起きやすく、ログ壁全体で8〜10pほど沈むといわれています。
セトリングが進行していくことで壁高は下がっていきますが、柱や窓、間仕切り壁(丸太以外)、階段、柱などは、変化が起きません。そのため、後で不都合が出ないように、建築の際に下記のようなセトリングを吸収する特別な納め方をしています。

窓・ドアのセトリング対策

窓・ドアのセトリング対策はメーカーによって違います。BESSでは、窓やドアの上部にセトリングスペースという空間を作り、ここには断熱材を入れています。ログ材がセトリングを起こすと、ログ材が自然にこの空きスペースに沈み込むようになっています。

階段のセトリング対策

階段のセトリング対策で気をつけたいのが、階段は垂直方向だけではなく、水平方向にも移動していくこと。
そのために階段下部に板(スペーサー)を何枚か重ねて入れておき、セトリングの状況に応じて1枚ずつはがす方法を取っています。

柱のセトリング対策

柱の上下いずれかにスクリュージャッキという金具を付けて、ボルトを締めることで柱の高さを短くしてセトリングを吸収します。

セトリング対策と、自分でできるメンテナンスへ