おおらかな木の家には
人の生き方を変えるチカラがある(ような気がする)。
そこで、木の家に 住んでいる人にこんな質問を。
「木の家に住む前と、住んでいる今。 なにか、変わりました?」

今も変わらず集まって遊んでいます

兵庫県

Wさんご家族 前編

Wさんご家族

ご主人・奥さん・長女(大2)、長男(高1)、次男(中1)と愛犬のボーダーコリー・チャック(7歳)。住まいの完成は 2014 年。薪ストーブが使える地域を探し、兵庫県の高台にあるこの土地を選びました。

「きのいえ以前。社宅暮らし。子どもたちは、くっついて遊んでいました」

木の家に住む前は、どんな住まい、暮らしでしたか?

ご主人:3DK の社宅で、5人で暮らしていました。雑誌の広告で BESS の家を見て、「かっこいい!」と衝撃を受けたんです。それで家を建てようとなりました。当時、神戸の展示場にはなかったファントムが見たくて、出張で東京に行くたびに代官山の展示場に見に行ってました。薪ストーブを絶対に入れたかったので、使用できる土地を2年かけて探しました。

お子さんは、お嬢さん、息子さんふたりという性別が違うきょうだい構成ですが、子ども部屋についてはどう考えていましたか?

奥さん:家づくりを始めた当初、長女は8歳、長男は4歳、次男は1歳だったんですが、いつかは夫婦ふたりだけになる日が来る。子どものことは考慮しすぎないほうがいい、という考えを持っていました。お姉ちゃんだけは女の子だから個室をつくって、男の子ふたりは部屋をシェアして将来的に壁をつくってわけてもいいかと思っていたんです。だから、ひとり1室の個室にはこだわらず、2階はざっくりとした部屋割りです。

1F玄関を入ってすぐの土間は、愛犬お気に入りの場所。冬は薪ストーブを囲み、家族が集まる場所でもある。

「きのいえ以後。今も変わらず集まって遊んでいます」

2014 年の竣工から10年。お子さんたちも成長して、思春期や反抗期と言われる年頃ですが、どんなふうに変わりました?

奥さん:それがあまり変わっていないんです。子どもたちは、反抗期がありませんでした。長女には個室を、下の男の子ふたりは部屋をシェアしてるんですが、みんなそれぞれ家族で過ごす、ひとりで過ごすなどの切り替えがしやすいんだと思っています。リビングで話をしていると、吹き抜けから2階にいる家族にもその会話が聞こえていて、ワラワラみんな集まってくるんです。悩みや恋愛のこと、なんでもオープンに話して、最後はだいたいテレビでカラオケしよう!ってなります(笑)。吹き抜けを通じて、個々の時間と家族の時間がいい意味で曖昧になっていることが、反抗期がなかったことにも関係しているのかな?

梁がしっかりしているため、男の子ふたりの部屋はじめ、家のそこかしこにハンモックを吊っている。リビングの吹き抜けを通じて、そこで遊ぶ子どもたちの楽しげな声が聞こえてくる。

ご主人:私はリモートワークが増え、家で過ごす時間が増えたのはうれしい。庭で畑をやっているんですが、土づくりからもっと本格的にやりたいと思っていて。米糠や残渣、落ち葉を発酵させてきちんと土づくりから取り組みたいですね。土づくりは奥が深いから、探求しがいがあります。

ご主人のリモートワークスペース脇の壁は、あとから自作で取り付けたもの。この壁の向こうに、男の子二人の個室がある。

兵庫県 Wさんご家族 後編

WONDER DEVICE

WONDER DEVICEは、暮らしを楽しむための装置。