Vol.31

XYZ!

この春、大学4年になった住環境学科の学生です。卒業後は、住宅・インテリア関係の会社に就職したいと考えており、先日BESSの展示場に見学に行って、少しビックリしました。モデルハウスのドアを開けたらすぐリビングで、玄関が土間、インテリアにはサーフボードやマウンテンバイクが・・・。まるで“外”みたい。どんなコンセプトで家づくりをしているのでしょうか?

BIGFOOTBOY

 昔、あるイケメン歌手がインタビューで「ステージに上がる直前に確認することは?」と訊かれて、「“社会の窓”が()いてないか」と澄ました顔で答えていた。声の調子とか髪型とか、そんな答えを予想していたんだろう、女性インタビューアーは「えっ」と絶句しながらも、ぽっと頬を紅潮させていた。社会の窓・・・なんともおおらかでいいねえ。海の向こうじゃ何て言うんだろう。おいら、辞書を引き引き調べてみた(われながら、モノ好きだねえ)。英語じゃ、XYZって言うんだって。eXamine Your Zipper(ジッパーをチェック)の略。通りすがりの外人から“Hey, XYZ!”なんて言われて、思わずノリで“ABC!”なんて応(こた)えていた日にゃ、「天丼」とか「腰痛」とかヘンテコな漢字を大書きしたTシャツをうれしそうに着ている外人とおんなじスットコドッコイになってしまう。フランス語では(綴りを忘れたから)日本語で言うと「小鳥が逃げだそうとしてる」。さすが“愛の国”フランス。ロマンチックな()の国じゃ、元気な小鳥がさえずったり、飛び立ったり・・・だけど、人前じゃ鳥かごでおとなしくしてなくちゃね。
 そういった意味でいうと、BESSの家は、扉の開いた鳥かごかな。玄関から(間仕切りなしに)すぐリビングにつながって、土間の上には外遊びの道具がいっぱい、オープンサッシュを開け放てば、広々デッキは外に飛び出す滑走路。ロフトじゃ天窓が空に向かって開いている。こんな家だから、おとなしくしてろっていうのが土台ムリ。季節の風に誘われて、気分はいつだって外へと向かっている。家に帰ってきて、木に囲まれたノビノビ空間でパワーを充電して、また外に出かけたくなる。帰る・出かける・帰る・出かける・・・人と家との関係って、寄せては返す波のリズムみたいだけど、BESSの家は「帰る」で終わるんじゃなくて、いつだって「出かける」でひと区切り。帰りたくなる以上に「出かけたくなる家」なんだよね。自然の中へ、街の中へ、誰かとの関係の中へ、もっと言えば社会の中へ・・・そう、BESSはイケメン歌手なんかじゃないから、“社会の窓”は開きっぱなし! 外へと向かった家が、気持ちを自然とオープン・マインドにしてくれて、暮らしの楽しさが広がっていく。

季節は春。来年卒業の学生さんも人生の春のド真ん中だね。就職活動で忙しくなるんだろうけど、たまにはまた展示場で、外へと向かうBESSの暮らしを体感して、元気に“社会の窓”の向こうへ飛び立ってほしいね。

「吐露byBESS」
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