Vol.44

あしたの・・・

BESSでは、この春から「LOGWAY、はじまる。」と謳っていますが、どんな思いではじめたのですか。

BIGFOOTBOY

 パリ五月革命、新宿騒乱、三億円事件・・・そんな混沌かつ騒然とした時代の空気を打ち抜くように、ひとつの拳が突き出された。今から50年前。1968年。マンガ史に燦然と輝く名作「あしたのジョー」の連載が始まった。
 流れ者の不良少年・矢吹丈(ジョー)が、アル中の元ボクサー丹下段平からボクシングの手ほどきを受け、ライバル力石徹との文字通り(・・・・)死闘の末、力石が死んでしまった精神的ショックでドサ回りのボクサーに身を落とし、そこからの復活と、世界チャンピオンへの挑戦、そして、リングの上で真っ白に燃えつきるラストシーン・・・そこには、友情も、恋愛も、怒りも、喜びも、悲しみも、優しさも・・・人間の“思い”のすべてが小さなコマを突き破らんばかりに躍動していた。そのスリリングな展開に、「今週号はどうなった?」おいら教室で、先を争って回し読みしたものだった。
 「立つんだ、ジョー!」「橋がなけりゃ、橋をかけりゃいいんだ」「他人には変人扱いをされる今日という日があってこそ、素晴らしい“あした”はやってくる」・・・ちりばめられた名言の数々。その高い「文学性」は本家の文学者をもファンにさせた―ある深夜、三島由紀夫が突然編集部に現れた。その日発売の連載漫画誌を買えなかったので「売って欲しい」と。「編集部では販売していないので」と、無償で渡すとニッコリして大事そうに持ち帰ったそう。寺山修司は、500名を超える参列者を集め、力石徹の葬儀を盛大にやってのけた。単なるマンガというジャンルを超えた一大社会現象だった。
 鑑別所に入っていたジョーに丹下のおっさんが書き送ったボクシング指南のハガキ。「ジャブはやや内角を狙い、えぐり込むように打つべし」「右ストレートは右拳に全体重をのせ・・・」何通にも及ぶそのハガキは、いつも「あしたのために」の一文から始まった。そう、“あした”への挑戦の物語――それが「あしたのジョー」だった。鑑別所に入っていたジョーに丹下のおっさんが書き送ったボクシング指南のハガキ。「ジャブはやや内角を狙い、えぐり込むように打つべし」「右ストレートは右拳に全体重をのせ・・・」何通にも及ぶそのハガキは、いつも「あしたのために」の一文から始まった。そう、“あした”への挑戦の物語――それが「あしたのジョー」だった。
 BESSも、いつも“あした”を思い描いてやってきた。今日の常識を打ち破るためのジャブ、ストレート・・・家は資産価値という常識に対して「楽しい暮らしのための道具」と言い切り、不透明な価格付けに対し「明快な価格表」を打ち出し、フリープランに対し「BESSコンセプトを形にした企画型住宅」、高機能で便利第一に対し「程々で不便も楽しむ」、各社寄り合いの総合展示場に対しBESS単独の展示場展開。そして、この春から、「展示場」という呼称を廃して「LOGWAY」へと。実は創業時から、(家をモノとして比較検討する)「展示場」という呼称は使いたくなかったけど、やむなく使って数十年、耐えに耐えての渾身のアッパーカット!合言葉も、「未来は、ここ」。まさに“あした”への道。LOGWAYコーチャーというBESSの先輩も、暮らしの楽しみ方を指南してくれる。
 「あしたのジョー」は5年と5ヶ月で連載は終わったけど、「あしたのBESS」の挑戦に終わりはない。これからも乞うご期待!

「吐露byBESS」
啄木鳥通信で連載中!

「吐露byBESS」、啄木鳥通信で連載中!

この「吐露byBESS」は、BESSの季刊誌「啄木鳥通信」でも連載中です。
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